読書メモ
・「金持ち父さんの金持ちになるガイドブック 〜悪い借金を良い借金に変えよう」
(ロバート・キヨサキ:著、 白根 美保子:訳、筑摩書房 \952) : 2007.05.26
内容と感想:
「金持ち父さん」シリーズをコンパクトに1冊にした本。
先に読んだ「金持ち父さん貧乏父さん」は「こんな考え方もあるのだな」というのが率直な感想だった。
年金問題などがきっかけで経済や投資に関係ある本も読むようになったのだが、前書は新たな見方を与えてくれた。
タイトルには生理的に反発してしまったのだが、いざ読んでみれば内容はやさしく、不動産投資など今の日本では疑問な印象もあったが
面白かった。
本書はページ数は少ないが「金持ちになることの値段」について書かれている。
「ファイナンシャル・リテラシー」を身につけることが金持ちになるために支払わなければならない代価の一部だと言う。つまりお金に対する教育、経験のために
お金を遣いましょう、ということ。
「ファイナンシャル・インテリジェンス」は、どれほど多くのお金を持っていられるか、どれくらい効率よくお金を働かせられるか、
その金を何世代先まで残せるかを意味するのだそうだ。
著者が開発したゲーム「キャッシュフロー101」や、その上級編「202」、子供向け「for Kids」も、「代価の一部」なのだ。電子版(PCゲーム版、ネット版)もあるそうで、
早速ネット時代にも対応してくるところは商売上手だ。
○印象的な言葉
・フォーブス誌では金持ちを年収100万ドル以上の個人と定義
・学校の外の世界は、学校の先生よりもずっと厳しく、ずっと要求の高い人間でいっぱいだ
・成功する人間と平均的な人間の違いの一つは批判にどれくらい耐えられるか。
・確定拠出年金プランの3つの大きな問題:拠出できる金がない、株式市場との連動、年金を必要とするときにはそのプランがなくなっている可能性。
・投資できるものは2つだけ:時間と金
・定期的に自分の財務諸表をチェックする「いい習慣」
・勤労所得は一番多く税金がかかる所得
・情報時代に大事なのは何を学んだかでなく、どれほど速く学べるか
・プロのギャンブラーは自分がいつも勝てるなどという幻想を抱かない。負けることも勝利の一部
・経験から学ぶ。一見悪い経験のように見えても、そこから学ぼうという気持ちがきっと役に立つ
・金持ちのほうが貧乏人より借金をしている。金持ちはいい借金をしている
・誰かに金を借りるということは、その金に雇われた従業員になること
・自分に贅沢をさせない人たちは最もインスピレーションに満ちた人たちとは言いがたい
・海兵隊の訓練は感情的および身体的な面での疑いの気持ちや自分の限度を克服させることにかけては一流
・戦争で生き延びるためには考える前に撃たなければならない
-目次-
はじめに 「億万長者になりたくないのは誰?」
第1章 けちになることの値段
第2章 間違いの値段
第3章 教育の値段
第4章 クレジットカードを切り刻むことの値段
第5章 あなたは本当はどれくらいの借金をしているか?
第6章 変化の値段
まとめ お金の面での「成績表」を立て直すことの値段
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