読書メモ
・「20代、20万円からはじめる株式投資」
(川口一晃:著、明日香出版社 \1,400) : 2006.03.19
内容と感想:
著者は先に読んだ「株本」の中でテクニカル分析の専門家として登場し、チャートの見方を講義していた人。
その専門のテクニカル分析について触れているのは第6章のみ。あくまで本書は入門書だ。
一銘柄を20万円以下で買える株がけっこうあることを最近知ったのだが、題にある「20万円」というのはそのこと。
売買単位を引き下げる企業が増えたため、資金が少なくても株に手を出しやすくなったのだ(だから買う、かというとそんな甘く見てもらっては困る。20万でも大金だ)。
内容はこれまで読んだ入門書とさほど変わり映えしないが、興味深かったのはPER(株価収益率)の捉え方。
同じ業界の平均PERと比較することで株価が割安・割高と判断するときに使われると聞いていたが、
もう一つの側面があることを知った。投資資本の回収年限(配当金の累積が株の購入額に達する年数)を表すという側面である。
ROE(株主資本利益率)が金利水準より低いなら投資する魅力がない、といった指標の見方も理解しやすかった。
○印象的な言葉
・運用スタイルを確立することが大事。拠りどころとなる。
・株式の2大分析「ファンダメンタル分析」、「テクニカル分析」
・持ち株会の仕組みはドル・コスト平均法。価格変動する商品の購入に有効。時間を分散。「るいとう」というのも同じ仕組みの商品。
・「72の法則」72を金利で割った値が元本が倍になるのに必要な年数
・配当性向は好景気時には低くなりがち。配当金としてではなく会社の発展のための投資に回す
・金融商品の3つの性格:収益性、安全性、流動性
・3つのゆとり:資金(ぐっすり眠れる額で)、時間、心(一歩引いてみる)
・証券会社の情報端末:クイック、ロイター、ブルームバーグの3社
・日本の100万以上の株式会社のうち、上場しているのは約4,000社。上場しない理由もある。
・グリーンシート:未公開株の売買制度
・特定口座制度:確定申告や源泉徴収によって申告しなくてすむ
・3つの断:判断、決断、断行
-目次-
序章 お金を貯めるには
第1章 貯金でお金を寝かしているなら、株式投資をはじめよう
第2章 情報収集と分析のしかた
第3章 株式銘柄の選び方
第4章 株式売買のやりかた
第5章 ビギナーでもすぐできるファンダメンタル分析
第6章 ビギナーでもすぐできるテクニカル分析
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