読書メモ

・「通勤大学MBA 1 マネジメント
(青井倫一:監修、グローバルタスクフォース:著、\850、総合法令出版) : 2004.01.18

内容と感想:
 
MBA(経営学修士)の必修5科目に「クリティカルシンキング」を加えた内容。これらの内容はきっと一冊では納まるものではないと思うが、通勤電車で読むことを想定した図解の見開き完結型の新書版タイプの本である。
 体系的に学ぶことで実際の経営に役立つ論理的思考能力が養える、と謳っている。
 経営大学院ではどういうことを学ぶのか以前から興味があったから、ちょっとした覗き見感覚でMBAに触れることが出来た。
 MBAの基礎科目の意義はビジネスの共通言語として様々な立場のビジネスマンが議論
(コミュニケーション)できる、という点にある。

-目次-
第一章 マーケティング
第二章 クリティカルシンキング
第三章 アカウンティング
第四章 コーポレイトファイナンス
第五章 人的資源管理と組織行動
第六章 ストラテジー(経営戦略)

 強引にまとめると、「マーケティング」リサーチによって自社が狙う対象(市場)を明確にし、「クリティカルシンキング」という物事を論理的・多面的に見る思考法で意思決定する。「アカウンティング」(会計)により重要な数字を押さえ、より儲けを意識した経営をする。「コーポレイトファイナンス」(企業財務)により設備投資の採算性や資金調達・資本政策を考える。「人的資源管理と組織行動」を理解することで社員という限られた人的資源を有効活用し、組織としてより効率的に行動してもらう。
 これらを全て活用し「ストラテジー(経営戦略)」としての観点から今後の方向性を決定する。
 200頁強の内容でボリューム的には手ごろだし、MBAの要点を短時間で掴むには手っ取り早い。私のような技術系の人間など経営の専門家でなくとも、経営なんぞ自分には関係ないと鼻から退けるのではなく、深く理解しなくても会社の一員として、少しでも自社の経営を意識して業務を行うことも大事だろう。

更新日: 04/01/25