読書メモ
・「CPPUNITによるXP実践テスト技法」
(大月美佳:著、秀和システム \2,300) : 2004.12.31
内容と感想:
XP(eXtreme Programing)の名も最近はかなりメジャーになった。従来の(ウォーターフォールのような)変更を嫌うシステム開発手法とは対をなすアジャイルな手法の一つとして注目されてきている。XPにはプラクティスと呼ばれるいくつかの実践項目がある。本書にある「テスト」というのはプラクティスの一つ「テスト・ファースト」から来ている。単体テストのことである。クラスなど小さな単位でテストをしながら設計・実装していくという開発スタイル。ある機能についていきなりコードを書くのではなくて、それをテストするためのコードを最初に書くのだ。「テスト駆動型開発」とも呼ばれる。
題名にある「CPPUNIT」は「テスト・ファースト」を実践するために開発されたテスティング・フレームワークで、xUnitと呼ばれているものの一つ。元々はJava言語用のJUnitが始まりだそうだが、そのC++版である。XPによる開発はJavaによるプロジェクトが例に挙がることが多いが、そういう中では珍しい本である。XPの手法とCppUnitを使って、オセロに似たゲームを作成していくというのが本書の構成。対象システムをUnix(GNU
C++)とWindows(VC++6)としており、Unix/Windows双方の開発者にも対応しており優しい。例題(サンプルプロジェクト)に沿ってプログラムを作成していくため、「テスト・ファースト」を体得しやすいだろう。「テスト駆動型開発」とはどういうものかが、如何に有効であるかが分かるだろう。
-目次-
第1章 テスト駆動型開発のススメ
第2章 CppUnitを使ってみよう
第3章 ダミープロジェクトとXP
第4章 テスト駆動型開発をやってみる
第5章 テスト駆動型開発まとめ
更新日: 05/01/04
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