読書メモ
・「三色ボールペン情報活用術」
(齋藤孝:著、\762、角川oneテーマ21) : 2004.04.04
内容と感想:
マイ・ブームの一つ、齋藤孝氏はアイディア豊富な人だ。その源泉は本書の題にもある「三色ボールペン」の活用にあるようだ。情報が溢れる現代。氾濫する情報の海の中でそれらを全て処理できる能力は我々人間にはない。必要な情報だけを取捨選択していかないと、情報の海に溺れ死ぬことになりかねない。本書では情報”整理術”ではなく”活用術”を語っている。単なる整理法では折角整理した情報は生きない。もっと積極的に生かしていこう、という前向きな姿勢を三色ボールペンは意味している。私はまだ読んでいないが、著者の「三色ボールペンで読む日本語」という本の題名を見て、だいたいの内容・コンセプトは想像できたので私自身、自己流で三色ボールペンを使ったりしていたが、本書では著者の真意がどこにあるかが明確になった。
情報は整理して溜め込んでおいても、あとで使うだろうと思ってもほとんど使われることはない。情報に出会ったらすぐに取り込み、自分なりに消化していかなければ、生鮮食品と同じで腐るだけ。情報も一期一会なのである。
三色方式を身につければ、紙媒体だけでなく、頭の中でも三色で思考できるようになると言う。「3」という数字が人間の脳に適した分類単位だというのも、なるほどと思った。
三色の使い分けを簡単に挙げると、
・赤 - 客観的に最重要なもの
・青 - まあ大事なもの
・緑 - 主観的に大切と感じたもの
となる。この三色で線を引いたり丸で囲ったりするシンプルなものだ。ただそれだけなら一冊の本に書くまでもないのだが、それによって得られる効果や威力、活用例などが述べられる。
-目次-
T なぜ「整理法」ではダメなのか
U 三色方式とは何か
V くぐらせる - 情報との出会い方
W 立ち上がらせる - 情報を立体化する
X 編み出す - 情報からアイディアを生む
本書は新書サイズの本としては珍しく、一部カラー(三色ボールペンの赤・青・緑の三色)刷りもあり、三色ボールペンの活用例が示されている。また重要なところは本文中も太字になったりして、ポイントを掴み易い構成となっている。
まだ本にだけはボールペンで線が引けないのは貧乏性か?(シャーペンでは引けるのだが)
更新日: 04/04/08
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