読書メモ
・「ありきたりの毎日を黄金に変える言葉」
(ジョン.C.マクスウェル:著、齋藤 孝 :監訳、講談社 \1,300) : 2008.02.10
内容と感想:
著者はビジネスパーソンの能力開発やリーダーシップ育成の分野で「世界最高のメンター(師匠)」として知られている。
著作も多い人だが、本書は著者本人の言葉だけでなく、古今東西の成功者の言葉を多く引用、紹介している名言・金言集。
著者は「成功とは継続的なもの。成長と発展」だという。別の著書でも同じようなことを書いていたが、
よく考えてみると成功の定義は難しい。誰かと比較して成功と言える(見える)かも知れないが、
本人は満足していないかも知れない。瞬間的には成功と思えることも、長い人生で見ればちっぽけなものかも知れない。
成功とは「心の充足を得る」こと、とも著者は言う。それは幸福とも言い換えられるだろう。
人生の最期の瞬間に自分の人生は幸福だったと言えれば、トータルで成功したと言えよう。
成功とはプロセスだとも言っているから、過程も大事である。成功に向かっていると信じられれば努力し続けられる。
そう考えられるようになれば成功とも言える。一瞬の成功を大事に心の中に留めて、それを支えにその後の人生を生きていくか、
(まだ成功していなくても)新たな成功に向かって進むか、どちらの生き方がよいのか?
本書は成功のためのテクニックを教えてくれるわけではない。
数々の言葉は精神論に過ぎない、と言われるだろう。
努力、犠牲、根気、誠実、忍耐・・。しかし人間である以上、機械じゃないのだからテクニックだけでは成功できない。満足できない。
自分自身が成功と納得できなければ。心が折れそうになったとき本書はきっと、あなたを後押ししてくれるだろう。
○印象的な言葉
・大きなビジョンを持って、個々の小さな決断を刻んでいく
・成功は「細かい技の連続」。目的地ではなく日々の過程(旅路そのもの)。
・小さな積み重ねから大きく重要なテーマが見えてくる。段取りの組み立て方、エネルギーを回転させるコツが分かってくる。
・発明王エジソンは失敗の王様でもある。過程で起こることは全て成功。成功するのは決まっていて、あとはどうすればいいかだけ。
・気質は「考え方のクセ」。矯正できる。
・気持ちが落ち込むような時期は自分のエネルギーを蓄積するように努める
・来る日も来る日も根気よく努力を続ける。今日の成功者となる。ほんの少し余計に努力する。賢い者は現在に生きる。
・夢を我が子と同じように育てる。
・チャンスはそこら中に転がっている。それを見逃してしまいがちなだけ
・モチベーションが高い人にはチャンスが見える。チャンスはモチベーションを上げる
・チャンスを探すなら大きな問題を見つける
・成功する人は動き続けている。間違いを犯すことはあっても。
・成功に導くものは才能ではなく、やる気と決断力、勇気
・極めて簡単なことだからこそ画期的。誤解されたり見過ごされてきたから「マジック」と呼ばれる。
・世界を変えるために、まず自分を変える
・人生は本番前のリハーサルではない。常にベストを尽くす
・成功している人を観察し、考え方を学ぶ
・人生全体を貫く目的を推進
・ずっと自分がしたいと思っていたことをする
・他人が無理だということをする
・潜在能力は長くそのままにしておくと減っていく
-目次-
監訳者のメッセージ 自分を「成功する気質」に変えよう!
はじめに
第1章 夢みる
第2章 やり抜く
第3章 成長する
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