読書メモ
・「村上式シンプル英語勉強法 ―使える英語を、本気で身につける」
(村上 憲郎 :著、ダイヤモンド社 \1,500) : 2008.12.31
内容と感想:
Googleの副社長兼日本法人の社長である著者が自ら編み出した英語勉強法を紹介した本。
正確には英語を「お勉強する」ための勉強法ではなく、あくまで英語を使いこなせるレベルを目指している。
受験英語ではなく、実用性を重視している。
「Prologue」にもあるように今の時代、英語が出来ないと世界から英語で発信される毎日の情報に遅れることになる。
インターネット時代だけに英語の出来・不出来は情報収集能力で差が出るのは明らかだ。
特に意思決定のスピードを要求されるような立場の人間には、リアルタイムに発信される英語情報を処理する能力は必須であろう。
その勉強法だが「読む」、「単語を覚える」、「聴く」、「書く」、「話す」の5つからなり、それを全て同時に一気呵成にやるのが効果的だという。
とにかく英語を体に覚えさせるのだ。
リーディングでは「息継ぎをしない」とか、単語は丸暗記ではなく「毎日眺める」とか、ヒアリングはテキスト類は見ずに
「ひたすら耳を鍛える」、ライティングはテンプレートを使え、スピーキングは100くらいの基本表現を丸暗記する、
とか目から鱗が落ちるようなノウハウが書かれている。
英語は手段・道具と割り切っているから、やることは非常にシンプル。あれもこれもというよりも、絞り込んで集中的にやる。
やることはシンプルだが、身に付くまでには諦めずに続ける強い意志が求められる。自分の中で強いモチベーションを維持していく必要があるだろう。
最後には「おすすめ教材」も紹介されている。
○印象的な言葉
・マリナーズ城島選手を目指せ。日本のビジネスマンのあるべき姿。グローバルかつ組織の要となる働き。
・リーディングは会話の多い探偵モノから
・知らない形容詞をgoodかbadに変換してしまう
・単語帳、ノート、マーカー、鉛筆、一切使用しない
・熟語・イディオムは捨てる。単語を覚えたほうがいい
・100%を目指さない
・日常英会話は5パターンしかない
・卑屈に英語に迎合する必要はない
・英語の本が世界のディスカッションの共通基盤になっている
・英語を英語のまま読み、英語のまま理解する
・スピード感を維持し、一定のスピードで読む。聴くときと同じ条件で読む
・最先端の情報を仕入れている、というモチベーション
・英文の出だしは12パターン。「S+V」のSを探すのに便利
・英語はつまるところは単語力
・細切れ時間を利用してとにかく単語を見る習慣を
・日本語で記述された世界を英語で上書きしていく。英語の付箋を貼っていくイメージ
・知っている単語に知らない単語をくっつけて覚える
・使えそうなテンプレートをストックしておく
・堂々と自分のレベルで落ち着いて話す。相手が理解しようとしてくれる
・自分のアピールポイント、自叙伝を語れるようにしておく
・すべて破裂音と思って発声する
・人間の思考の土台となる言葉の習得は小学生の時期が最も効率がいい
-目次-
Prologue 英語が出来なきゃ話にならない
1 英語を読む
2 単語を覚える
3 英語を聴く
4 英語を書く
5 英語を話す
Epilogue 英語の勉強に終わりはない
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