読書メモ

・「レバレッジ人脈術
(本田 直之:著、ダイヤモンド社 \1,429) : 2008.06.21

内容と感想:
 
「レバレッジ」シリーズ。
 人脈という言葉には抵抗がある。打算的なイメージがあるからだ。 本書はその人脈の概念を変えてくれる一冊。
 人脈づくりは最強の投資、それは長期投資であり、早く始めたほうが成果は大きくなる、と著者は言う。 投資だからリスクもある。人を見る目がなければ騙されることもある。自己責任なのだ(出会いのリスク)。 大事なのは「誰を知っているか」ではなく、「誰に知られているか」ということ。 人に頼りにされるぐらいでちょうどいい、という。 キーワードは貢献(コントリビューション)。 「いかにして相手の役に立つか」、「頼むより頼まれる人物になる」ことを意識すべきだ。相手から何かを得ようというのが見え見えでは良い関係は築けない。 ギブ・アンド・テイクなんて論外だという。
 著者の考える人脈とは、情報交換したり、人を紹介したり、刺激し合ったりして、一緒に成長していけるようなマインドの高い仲間をイメージしている。 互いにリスペクトできる部分を持ち合える関係だ。 本書ではそうした新しい概念の人脈づくりや維持のための方法についてヒントを与えてくれるだろう。

○印象的な言葉
・人間一人では何もできない。常に他人に依存している
・会社依存時代から個人サバイバル時代へ
・未来人脈
・パーソナル・ブランディング:会社ブランドから個人ブランドへ
・人に貢献(アウトプット)できるためにはインプットが欠かせない
・人に教えることが出来るものを持て
・何か共通点を見つけ「会」をでっち上げる。カテゴリーを絞る。囲い込まない(囲い込むと広がらなくなる)。一次会を長く。パーティは立食で(回遊できる)。
・「会」同士を結びつける「コネクター」
・自分よりも遥かに高いレベルの人には貢献できることは少ない。一方的に教えてもらうだけの付き合いになりかねない。バランスを欠いた人脈
・人を見る目:判断基準は「自分の大事な人に紹介できるか」「長期的につきあっていけるか」。温度差や相性、人間性を見定める
・本を出すには:従来の本にはない独自性。市場性。
・営業は情報交換から:まず業界の流れを理解する。情報を提供することで、いい情報を得る
・成績の悪い人ほど忙しがっている
・人が人を呼ぶ。触発。人と人との化学反応

-目次-
Prologue 人脈づくりこそ最強の投資
Leverage 1 レバレッジ人脈とは何か
Leverage 2 会いたい人に接触する「アプローチ」の方法
Leverage3 うまくコミュニケーションをとる方法
Leverage4 人脈を継続させるには
Leverage5 「レバレッジ・ネットワーク」構築でお互いに成長する
あとがきにかえて ──コントリビューション自体が「喜び」だ