読書メモ
・「「幸せな小金持ち」になるための8つのステップ」
(本田 健:著、ゴマブックス \1,000) : 2007.10.14
内容と感想:
著者の名前は「ユダヤ人大富豪の教え」で知った。
彼は幼い頃から「金持ちになる秘訣」探しをしていたという(イヤな子供だ)。「金持ち」研究家とも言うべき人で関連の著作も多い。
本書はタイトルどおり「幸せな小金持ち」になるための指南書である。
「幸せな小金持ち」になるための近道は「儲かるビジネスを所有すること」、つまり経営者になれ、と言っている(自営業ではいけない)。
従業員のままでは「幸せな小金持ち」にはなれないのだと。
著者の分析では「多くの日本人は消去法でなんとなく決めてしまっている。
選択肢のうち一番よさそうなものを選ぶ。受験勉強の弊害かも」だそうだ。
確かにそうかも知れない。
逆に言えば「幸せな小金持ち」になる人は目の前の選択肢に気に入ったものがなければ自分で選択肢を作り出す人なのだ。
「幸せな小金持ち」になるためには自分の好きなことを仕事にすべきだと言い、
大好きなことを仕事にするためにマスターしなければならないこととして、以下を挙げている:
その分野のプロとしてのノウハウ、集客のためのセールスやマーケティングのやり方、お金の流れ、人間関係
幸せな小金持ちである経営者となるために、第4章では「ビジネス成功10原則」の一つに「儲かるシステムづくり」を挙げている。
パートやアルバイトでも出来ること、自分がいなくても回るシステムにすべきと書いている。
しかし誰でも出来るということは、誰でも参入できるビジネスということになる。
すぐに競合が現れ、競争になるということではないか?差別化が重要になるだろう。難しい。
著者は「おわりに」で自分の夢を語っている。
「大人のすべてが自分たちの大好きなことを生き生きとやっていて、お互いを尊重しあっている社会を作ること」、
「子供たちも、大人って楽しそうだな、早く大人になりたいなと思いながら育つ」と人類の理想とも言える壮大な夢を語っている。
言い換えれば夢を持ち、夢を語り、夢に向かって生きていければ皆、幸せなはずだ。たとえそこに苦難があったとしても。
彼は「いろんな問題の多くは、自分らしい人生を生きていないことから来ている」と考えている。
そのせいで自分や家族、周りを不幸にしているのだと。これは全く同感である。
○印象的な言葉
・お金に翻弄される人生
・お金のIQ(知性)、お金のEQ(感性、お金と健康的に付き合っている度合い)
・お金を楽しんだり、分かち合ったりする「心の余裕」
・富の殖やし方と守り方が大切
・就職によって自分の時間を好きに使う自由権を放棄。奴隷になるようなもの
・会社勤めは小さな社会主義国の一員になるようなもの
・日本の会社主義は世界史上まれに見る「よく機能している社会主義システム」
・退屈な人生はオリのない牢獄
・モンテッソーリ教育
・現在の学校教育は人の創造性を奪い、子供の害になる
・お金を遣う基準はクオリティー
・失敗への恐怖、自分への疑いと直面
・時間は貯めることができない。よりよく使うことしかできない。
・他人でも出来ることはしない
・偶然を見逃さない感性。シンクロニシティー
・物事の本質や仕組みがどうなっているのかを知りたい
・分かち合ってきたから豊かになった
・お金は価値あるものを人と分かち合ったときのお礼
・自分一人の力だけで成功できる人はいない
・信頼する。全てやれることをやった後は何もしないこと。大きな流れに身を任せる
・「幸せな金持ち」に必要な心理学:販売・購買心理学、行動心理学。物を買うときの決断の100%が感情による。
・多くの人が周りの期待にこたえて自分以外のものになろうとして生きている
・悔やむのは何もしなかったこと
・寄り道の楽しさ。過程を楽しむ。自分を発見し、縁に感謝
・映画「Pay it forward」
-目次-
プロローグ それは一本の電話から始まった
第1章 あなたが「お金に縁のない人生」を送る理由
第2章 「幸せな小金持ち」という生き方
第3章 「幸せな小金持ち」のメカニズム
第4章 幸せな小金持ちになるための「8つのステップ」
第5章 幸せな小金持ちになっていくパターン
第6章 幸せな小金持ちへ ―日常的にできる6つのこと
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