読書メモ

・「経済のことよくわからないまま社会人になった人へ
(池上 彰:著、海竜社 \1,300) : 2007.01.06

内容と感想:
 
NHK「週刊こどもニュース」のお父さん役で(〜2005年3月まで担当)、様々なニュースを子供にも分かりやすく解説することで 好評だった著者が書いた経済の本。
 タイトルを見てドキッとした大人は多いのではないだろうか?今からでも遅くない。 本書をきっかけに経済を勉強してみよう、し直そうとなればしめたもの。図解入りのため理解しやすいだろう。 物や保険、家を買ったり、お金を借りたり、税金や年金など身近な話題を取り上げているため、 興味を持って読めるだろう。お金との付き合い方を見直すきっかけにもなるかも知れない。

○ポイント
・合成の誤謬(ごびゅう):個人には合理的な行動も、皆が同じ行動をとると、結果的に皆に不都合になること
・労働力の再生産:お金を使うことで明日への活力を得る
・フェアトレード:開発途上国が自立できるように商品を適正な価格で買い上げる貿易
・リボ払いは損
・利用者がいれば、それだけの価値がある
・銀行にはお金を貸す相手を見極める能力が求められる
・保険会社は銀行よりもお金の出入りが安定しているため、長期の投資が可能
・保険会社が金利引下げを言い出すときは経営が苦しくなったとき。
・ソルベンシー・マージン:保険会社の支払い能力。200%以上なら心配ない
・円を持つリスク:円の価値が下がったら、円で持っている財産の価値も下がる
・外貨MMF:高利回り、現金に換えやすい、為替手数料は外貨預金より安い
・年金の危機:少子高齢化による若い世代の負担増、低金利と運用の失敗による積立金の損失
・年金は賦課制度。払い込んだお金は自分の将来のために積み立てているのではなく、受給者にすぐに分配される。信頼関係で成り立っている制度。
破綻しそうだからと払わないと本当に破綻する。
・税金の給与天引きシステム:第二次大戦中に戦争資金を集めるために導入された!このせいで、税金の使い道にうるさく言わない国民性が出来上がってしまった
・再就職希望登録者支援制度:結婚、出産などで一度退職した人の再就職を支援する給付金制度

-目次-
・買う
・投資する
・借りる
・世の中をつかむ
・備える
・納める