読書メモ

・「できる人の勉強法
(安河内 哲也 :著、中経出版 \1,300) : 2007.08.19

内容と感想:
 
著者の名前はTOEIC990点満点のカリスマ予備校講師として、知識としてはあった。 そんな著者がどんな勉強法を予備校で伝えているのか興味があって本書を手にした。 私も「勉強」と言うほどかしこまった勉強はしていないが、読書も勉強法のひとつだと意識して行なっている。 日々何事も勉強である。
 本書では様々な試験に合格するための、著者が開発した短時間で効果的な勉強法を披露している。受験生は必読だ。 志望校に合格しようとか、何か資格を取ろう、というのも勉強の目標としてはイメージしやすい。 そんな具体的な目標がなくても勉強グセや頭の使い方を身につけるヒントを得られるだろう。
 いろいろヒントになる勉強法が紹介されているが、私が試してみたいと思ったのは集中の仕方。 30分集中して勉強し、5分休憩、これを学習内容を変えながら2〜3時間繰り返す。終わった後は30分眠る。 それぞれの30分間は早くやろうと意識する、というもの。
 著者が繰り返し言うのは「しつこさ」。しつこい性格の人は記憶力もいいらしい。 すぐに成果が出ないといって焦ったり落ち込んだりしないことが大切で、 少し長いスパンで捉え、目標とするイメージを常に意識して、しつこく勉強することだそうだ。
 他にも有効だと感じたのは、音読なら立って、座って、歩いて、飽きたら書いて、CDを聴いて、身振り手振りも入れて、など全感覚を総動員して脳が飽きない状態にする、 といったもの。 身体全体を使って覚えるという点では音読以外では、耳で聴きながら手で書く「ディクテーション」、聴きながら口で真似る「リピーティング」も効果的だと思う。

○印象的な言葉
・勉強は素質よりも努力がモノをいう。頑張った分だけ還ってくる
・とりあえずやってみる。迷っているだけ時間の無駄
・自分のポテンシャルを信じる
・声に出して読む。英語など語学以外でも有効
・何のためにやっているか意識する。無駄をなくす
・1日30秒でも毎日続ける
・スパイラル方式:最初は浅く、反復しながら深く暗記。1回を短くして、方法を変えて何回もやる。 教科書をざっと一読して全体の流れを理解、太字部分を覚え、重要語句をチェック、注釈を読む。
・1冊の参考書をボロボロになるまで使う
・やさしい参考書から始める。最初のステップを完成させる。小さなステップをたくさん踏んでいく
・試験は7割の基礎(頻出問題、コアな部分)と3割の難問(周辺のマニアックな知識)から構成される。本番直前は頻出問題の見直しに集中
・勉強は訓練と暗記。ノートの整理などの作業はゼロに。暗記は反復と繰り返し。
・勉強そのものを息抜きに
・問題集は使い捨て感覚で
・教材になりそうなものは至る所に転がっている。何でも利用する
・夜寝る前に勉強したものを朝また勉強する
・悪口を言われるのは成功している証。悪口を言われて一人前
・間違った(失敗した)数 = 伸びる数

-目次-
第1章 「最初の一歩」をどうやって踏み出すか
第2章 短時間の勉強で実力UPする人が毎日考えていること、やっていること
第3章 覚えたことを忘れない!超効率的な「暗記法」を教えます
第4章 時間がない毎日だからこの「学習ツール&方法」で勉強する
第5章 勉強をはじめたもののうまくいかない…。それはココに原因があります!
第6章 どうしても「やる気」が起きないときの処方箋とは
第7章 私が勉強しつづけてわかったこと、「学んだことはいずれ『お金』に変わる」