読書メモ
・「はじめに読みたいAjax 〜入門から実践まで」
(たにぐち まこと道:著、 パーソナルメディア \2,100) : 2007.04.22
内容と感想:
「Web2.0」が注目されているが、そのWeb2.0的なサービスを実現する技術の1つに「Ajax」というものがある。
本書はその入門から実践までを初心者向けに順を追って説明している。
Ajax(Asynchronous JavaScript + XML の略)は文字通りサーバと非同期通信することでクライアント側に、
よりリッチなインターフェースを提供してくれる。「Google Maps」などもAjaxを用いている。
「Flash Player」のようなプラグインをインストールしなくても柔軟な操作性を実現できるのも利点。
Ajaxを使ってアプリケーションを作成するにはサーバ側とクライアント側の両方の技術を理解する必要がある。
しかし、HTMLやXML、JavaScriptなど枯れた技術を組み合わせたもので、安心できる技術である。
それでもWebブラウザによってはJavaScriptの動作が異なる場合がある(ECMAは JaveScriptを業界標準と認めている)。
本書ではApache、PHP、MySQLを使用したアプリの作成を例に挙げ、それらのインストールや設定から、実際のサーバサイドのプログラミング、
までを解説している。
サンプルプログラムはGoogle Mapsのような派手さがないため、期待を裏切られた気がするかも知れない。
もっと動きのあるプログラムをバリバリ書きたい人には物足りなく感じるだろう。
もしかすると地味すぎるあまり、Ajaxの本質的な利点や技術が伝わらない恐れもある。
最後の章では「Google Maps API」を使ったちょっとした地図アプリを作る手順を説明している。
API を利用することで、わずかなコーディングだけで簡単に動きのあるページを作成できてしまう。
○ポイント
・HTTP-GET:送信内容をブックマークなどで記憶できる利点。POSTより送信できる情報量が少ない。パスワードを送信するとURLとして表示されてしまう。
・XMLタグには日本語や大文字は使えない
・XMLHttpRequestオブジェクトがAjaxの真髄
・レイヤーを使ってJavaScriptでWebページの内容を書き換える(ページ丸ごとの書き換えも可)
・JSON: XMLよりもJavaScriptで扱いやすいデータ形式。JKLライブラリはその変換をする。
・JavaScriptはセキュリティの理由から、外部のWebサーバとの通信はできない作り
-目次-
Part I 基本編
Chapter 1 Ajaxとは
Chapter 2 Ajaxの実例カタログ
Part II 準備編
Chapter 3 開発環境を整えよう
Part III 腕試し編
Chapter 4 JavaScript
Chapter 5 MySQL
Chapter 6 PHP
Chapter 7 XML
Part IV 実践編
Chapter 8 Ajax
Part V もっとAjax
Chapter 9 データベースと連携した付箋紙プログラム
Chapter 10 Google Mapsを使ってみよう
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