読書メモ
・「Podcasting Hacks 〜構成、録音、発信の必須テクニック」
(ジャック・D. ヘリントン:著、オライリージャパン \2,800) : 2006.07.02
内容と感想:
Podcastはインターネットラジオと言われることも多い。今やインターネットで動画配信などコンテンツも徐々に充実しつつある。
いくら高速の光インターネットでも動画のデータ量は半端じゃない。そんなマルチメディアの時代でも
昔ながらの音声のみのメディアであるラジオがインターネットで、電波が届かない世界のどこでも楽しめるというのは
ある意味ニッチなサービスとも言える。私も車で出かけるときはFMを聞いていることが多いし、
映像なんかなくても音声と音楽で十分という場面も多い。映像は不要、かえって邪魔、ということもありうる。
そこでブロードバンド・インターネット時代に登場したのがPodcastだが、最近自宅にいるときはBGMがわりにiTunes でJazzやPopsの音楽局に
チューンインして音楽を流しっぱなしにしていることが多い。
そのPodcastはプロだけのツールではない。音声を使った個人の情報配信手段としてアマチュアでもすぐに始められるほど敷居は低い。
本書は「Podcasting」に関するノウハウが詰まっている。マイク・セッティングから編集、番組制作など本物のラジオ番組制作が
できるくらいの幅広さである。
Podcastingと言ってもiPodでなければ聴けないわけではない。普通のPCでOK。要はMP3ファイルをダウンロードして再生して
ラジオっぽく聞かせているに過ぎない。最近ではビデオ版のVideocastもある。ビデオ映像をMPEG-4で保存、配信する。
これでインターネット版TV局だ。これだって個人や小さな組織で実現できてしまう。いい世の中になったものだ。
個人的には録音、編集といったところには余り興味はなく、ほとんどを読み飛ばした。
本書を手にしたのもPodcastingを活かした何か面白いアイディアが生まれそうだと感じたからだが、
Podcastingそのものだけでなく、個人的に興味を持ったり面白いなと思ったのは、
・音声シンセサイザを使ったテキストの読み上げ
・サウンドエフェクトなどフリーの音声編集ツール
・Skypeでの録音
・iPodにiPodLinuxをインストールして、高音質のレコーダーとして使う
・自作のプロンプタ
自分には特に誰かに伝えたいことがないから今すぐ、Podcastingしようとは思わないが、WEB2.0とか言われる現在では
一つのメディアとしての可能性はまだまだありそうだ。大手が手がけられないような分野で、手作り感たっぷりの放送で
手軽に情報発信、情報共有ができるのは魅力だ。インターネットだから双方向性も向上するし。
-目次-
1章 Podcastへのチューンイン
2章 初めてのPodcast
3章 高品質なサウンド
4章 構成
5章 インタビュー
6章 ブログ
7章 パブリシティ
8章 基本的な編集
9章 高度なオーディオ技術
10章 野外録音
11章 ビデオブログ
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