読書メモ

・「株に強くなる『日経』の読み方
(日本経済新聞社 :編、日本経済新聞社  \1,500) : 2006.08.27

内容と感想:
 
日本経済新聞は私が社会に出たときは必ず購読するべきと思い、現在も購読している。 本書はその日経新聞を株式投資に活かすための読み方を新聞社自身で解説している。 投資家1年生が日経新聞の証券部の部長に質問する対話形式で構成されている。 役立つ情報がどこに掲載されているのか、それをどう読めばよいのか、記事のサンプルなども挙げて説明する。
 株も情報戦だから情報感度を常に高く保つ必要がある。情報収集は怠ってはいけない。 インターネットにも株式関連の情報が溢れているが、日経新聞も新聞という媒体ならではの特徴があり、 有効に活用できるはずである。紙媒体ならではの一覧性に優れ、ニュースの重要度を付けた紙面構成が されており情報の取捨選択の労を省ける。インターネットやTVなどとは速報性には欠けるが、 アクティブな取材で普通の読者では得られない情報や、深い分析で読者とは異なる視点も見せてくれる。 普段はほとんど読み飛ばす記事やデータ欄の読み方も知ることができた。

○ポイント
・新株発行して株数が増えると配当負担も増える
・ネットバブルは一部のアナリストが無責任に煽ったのではないか
・株式投資をしたこともないのに経済は語れない
・株価が100円を下回っても倒産する会社はまれ
・投資信託商品選びも個別の株を選ぶのと同じくらいの労力が必要
・アメリカの会計基準には経常利益の概念がない。営業利益を見る
・四半期決算の負の面は長期的な視点が失われること
・短期的に株価が上下してもいずれ業績におうじた長期的なトレンドに収斂する
・キャッシュフローを重視するようになったのは、現金がどれだけ残ったかはごまかしようがないから
・金融界でいう信用とは借金と同じような意味
・信用買い残高が多いのが一般的
・プロの投資家で運用成績が10%を超えているのは2割5分ほど
・投信には最初の販売手数料が3%、毎年の運用報酬に1〜2%を払う
・PERが20倍とは、向こう5年間の期待増益率が年率10%

-目次-
第1章 株価って何ですか
第2章 上がる株を見つけるには
第3章 隠れた優良銘柄を探す
第4章 決算数字ばかり見ていてはダメ
第5章 数表がたくさんありますが
第6章 売り時を教えてください
第7章 結局、賢い投資とは