読書メモ
・「チームリーダーの教科書 〜図解 フジマキ流 アツイチームをつくる」
(藤巻 幸夫:著、インデックスコミュニケーションズ \1,400) : 2006.05.03
内容と感想:
題名の通り、真のチームリーダーとなるためのノウハウ本である。
現在、自分はリーダーとしての立場にあるが、その力不足を日々感じており、かと言ってリーダーはどうあるべきか、何をすべきかを教わったこともなければ、
学ぼうともして来なかった。仕事柄、技術的な興味はあってもチームの管理手法などには関心があまりなかった。
しかし現実には自分自身もチームも様々な問題を抱えている。改善していかねばならない。でないといつまでも蛸壺から抜けられない。
そんなときに出会ったのはコーチング。会社の研修でも取り上げられるようになり、早速受講した。
コーチングは上司としてどう部下を導くかに注目しているが、リーダーとしては部下個人個人のみならず、もっと大きな視野で見ることも必要なのではないかと
考えていたところ、本書に出会った。
著者は「福助」の社長であったことでも有名だが、イトーヨーカドーグループ代表の鈴木敏文氏に招かれて今はIYG生活デザイン研究所社長を務めている。
フジマキ流理想のリーダーとは「志、人間力、システム、ルール」をバランスよく操ってチームをまとめる人。
最後の章でリーダーとは「夢をもたせてもらえる」ポジションだと言っている。自分のやりたいこと、夢を語り、みんなの力を借りながら実現していける、と言う。
素敵な言葉である。この通りにやれるなら確かに幸せな人生だろうと思う。自分だけでなく周りの人たちも仕事の中で幸せを感じることが出来るようにしていくためにも
本書は参考になるだろう。リーダーだけが幸せになっているのでは当然駄目で、チーム全員がハッピーでなければいけない。
見開き2ページが一つのテーマになっており、しかも右側は図表のみだから読みやすく、イメージしやすいだろう。お洒落に構成されている。
ここにもファッションビジネスに関わる著者のこだわりが感じられる。すっきりまとまっている本だが中で語っていることはアツイ。
著者のエネルギーの強さも伝わってくる。よくは知らないが実際すごいパワーの持ち主らしい。
著者はビジネスマンだからビジネスとしてのチームリーダーを語っているが、なにもビジネスに限定することでもないだろう。
スポーツチームのリーダーにもきっと応用できるはず。
○印象的な言葉
・周囲との摩擦も覚悟
・上をも動かせ
・ワクワクさせろ
・(ビジネスであれば)お客様に喜んでもらうのが最大の目標
・叱り、活を入れてメンバーに期待をぶつける
・次期リーダーにはそれまでの仕事を手放させ、よりレベルの高い仕事に挑ませる
・使われる上司として働け
・泥臭く、時間をかけて物事を成す
-目次-
CHAPTER 01 事前準備
CHAPTER 02 チーム編成
CHAPTER 03 ビジョンを掲げる
CHAPTER 04 戦略を固める
CHAPTER 05 チームの士気を高める
CHAPTER 06 トラブルを防ぐ
CHAPTER 07 次のリーダーを育てる
Last lesson 未来を担う新しいリーダーのあなたへ
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