読書メモ

・「よくわかるCPUの基本と仕組み
(西久保靖彦:著、秀和システム \1,600) : 2006.01.02

内容と感想:
 
CPUの内部構造と、その上でのソフトウエア(プログラム)の動作を図解で解説した本。
第1章では導入部としてCPUの役割、機能や内部構成を大まかに説明している。
第2章からはいきなり論理回路が出てくる。ブール代数、論理演算の理解が不可欠だからだ。その上で、CMOS回路やカウンタ、レジスタの仕組みを説明し、 加減乗除をどのように回路で実現しているかを示す。
第3章ではCPUで計算をさせるために必要となるプログラムがどのようにできており、どう動くかを説明する。 ここでは機械語とアセンブラ(アセンブリ言語)でしっかりCPU動作を意識した解説となっている。 機械語の演算命令やビット操作、ジャンプなどが図解により、レジスタやフラグ、カウンタの状態をイメージしやすくなっている。
第4章はレジスタやプログラムカウンタ、クロックジェネレータに入出力I/F、メモリなどやや複雑な回路の解説。
第5章ではCPUの初期化とプログラム実行の流れを、1〜10を加算するプログラムを例に説明する。第3章の機械語命令が理解できていれば、容易に理解できるだろう。
第6章は最近の電子機器開発の手順の変化、CPUの進化など最近の動向について述べている。
 知っているつもりだったが、いい加減な理解だったことを思い知らされたこともあり、復習にもなった。 昔、習った電子計算機の教科書よりも断然分かりやすいと思う。

-目次-
第1章 CPUとは?
第2章 CPU理解に最低限必要な論理回路
第3章 CPUとプログラム
第4章 CPU機能ブロック、入出力回路、メモリ構成
第5章 CPU動作信号の流れ
第6章 CPUはどこまで進むのか?