読書メモ
・「「会社四季報」で儲ける!」
(小山 哲:著、すばる舎 \1,500) : 2006.07.08
内容と感想:
会社四季報(東洋経済新報社)や日経会社情報(日経新聞社)は投資家のバイブルと言われているそうだ。
文字通り四半期ごとに出されるこの情報誌には上場会社の業績や今後の見通しなどがコンパクトに
凝縮して掲載されている。本書は会社四季報をいかに読むか、投資に役立たせるかを説いている。
特にファンダメンタル面での投資判断の裏づけになる情報が詰まっているから、
これをどのように深読みできるかに成果は左右される。
1章では四季報の読み方の基本を解説し、いったいそこに書かれている情報の意味が何か分かるだろう。
2章はもう一歩進んで、そこに書かれている各数字(売上高や利益など)などについて今後の株価予想に活かす読み方を説く。
3章、4章ではより深く読む。数字の変化、推移から将来を予測したり、経営が健全か成長できるかを判断する。
5章はコメント欄だけに絞った読み方。減益、減速、下方修正など似たようなネガティブな表現がたくさんあるが、
果たして買わない方がよいのかどうか分かりにくいもの。
6章は月足チャートの読み方。四季報では月間の値動きで過去5年分のチャートを掲載している。
中長期で投資をする方はこの月足チャートでよいが短期型には余り役立たないだろう。
しかし大きな流れの中での現在の立ち位置を確認するのは無駄ではないだろう。
○ポイント
・投信の保有率はゼロでも多くても問題がある
・営業利益こそ本当の利益。会計上の操作できない。国際標準。
・浮動株比率が低いのは安定株主がいるから
・業績は変化率でみる
・外国人の持ち株比率が中途半端だと売りが出やすい
・公募増資は利払い負担が増える
・素材産業は景気の動向にいち早く反応する
・信用買いと売りが均衡しているときは思わぬ相場になることも
・チャートがなだらかな右肩上がりなら仕掛けやすい
・急落後に株価が立ち直るにはそれなりの月日が必要
-目次-
1章 「四季報」の読み方の基本を知っておく
2章 「四季報」の情報&データで今後の株価を探る
3章 儲ける人は「四季報」のここに目をつけている
4章 「四季報」で財務面での健全度と将来性を読む
5章 実戦―「コメント欄」の正しい読み方&売買の判断
6章 「四季報」の月足チャートで儲ける!
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