読書メモ

・「コンピュータウイルス脅威のメカニズム
(勝村幸博:著、日経BP社 \1,600) : 2005.07.30

内容と感想:
 
今やインターネットを使わない日はないと言っていいほどネットのお世話になっている。 いつもネットに接続しているということはコンピュータウイルスの脅威に常に晒されていることを意味する。 ウイルス対策は必須である。私もメールアドレスをホームページで公開していたため、未だ毎日のようにウイルス付きのメールが送られてくる(スパムメールも多くうんざりする)。 被害にあっていないのもウイルス対策ソフトのお陰で、ウイルス対策ソフトさまさまである。
 本書はコンピュータウイルスの脅威を説き、そのメカニズム、対策ソフトの仕組みと限界、などを解説する。 毎日のようにウイルスの新種発見が報告され、それに対応してウイルス対策ソフトの定義ファイルも常にアップデートされている。 ウィルス作成者と対策ソフトベンダーとのいたちごっこが続いている。 ウイルスの報告のほかには様々なソフトウエアのセキュリティホールの報告もよく目にする。 バッファ・オーバーフローなどセキュリティホールを突いてウィルスが悪意あるコードを実行することができる。その仕組みも詳しく書かれている。
 問題なのはウィルス作成方法がネットで公開され、その気になれば誰でもウイルスを作れることだ。
 ウイルス対策ソフトだけで安心とはいえない。最近問題になっているのが、フィッシングというWebを悪用した詐欺。 ウイルスではないため対策ソフトではなかなか対応できない。だまされないようにするしかない。 ネットは便利なツールだが、様々な罠もある。日頃から注意が必要だ。
 付録としてウイルス年表、ウイルス事典あり。

-目次-
第1章 ウイルスとは何か
第2章 メールで感染を広げるウイルス
第3章 ネットワークを這いまわるワーム
第4章 Webの閲覧で感染するウイルス
第5章 対策ソフトの限界
第6章 ウイルス対策の鉄則
第7章 ウイルスの不思議