読書メモ
・「週末起業チュートリアル」
(藤井孝一:著:著、ちくま新書 \680) : 2005.02.08
内容と感想:
前作「週末起業」でこういうのもありかと考えさせられたが、それに続く本作でも週末起業の秘訣を語る。
「はじめに」でいきなり問われる。「あなたは本当の意味で大人か?」と。サラリーマンには4タイプあると言う。社会人とは名ばかりで会社にべったり依存したサラリーマンでは、自立した真の大人とは言えないと。いきなり反省。
第1章ではサラリーマンの4タイプを示し、起業に興味をもつ人に向けて、タイプ別に起業に向けて進むべきコースを説く。著者の体験もまじえて語る。本書全編を通した主張としては会社と距離を置け、会社の言いなりでなく、会社とは対等な立場で、週末起業するなり、独立するなりしろ、という点。
第2章では週末起業もビジネスであるから当然、金銭が絡む。資金、報酬、税、独立した場合の老後資金などを考える。
第3章では本業(サラリーマン)以外での起業に必要な時間のやりくりのノウハウを語る。時間は貴重な財産である事を再認識し、うまく自分の時間を生み出すことで、ビジネスに投じる時間も増え、本業も効率的になり、好循環を生み出す。
第4章では人脈の大切さを語る。お役所は起業家支援と謳いながら、自分らの仕事は大企業に発注していると苦言も。
第5章ではコンサルタントが週末起業にぴったりだと語る。XXコンサルタント、XXアドバイザー、XXカウンセラーなどなど。資格がなくても自称XXもありだと。元手や在庫が不要で身一つですぐにも始められるのがよい。問題は顧客獲得で、対価をいただけるだけの付加価値が自分の知識・経験に必須である。セールスと同じで当然、セールスポイントがなければ無理だ。
第6章では本業(会社)との付き合い方について述べている。本業から得られるメリットは十分に利用させてもらって、週末に活かすくらいのしたたかさが必要だと。
-目次-
第1章 会社依存から卒業しよう
第2章 週末起業のマネー学
第3章 週末起業家の時間革命
第4章 ネットワークを手に入れる
第5章 週末コンサルタント
第6章 本業と週末起業の幸せな関係
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