読書メモ

・「日本語「息」「活」「粋」
(古舘伊知郎、齋藤孝:著、小学館 \1,400) : 2005.06.12

内容と感想:
 
日本語を極めた二人の対談集。言葉にかかわる仕事をしている二人ならではの日本語論。
 古舘といえば、新日本プロレス時代の熱い実況の印象が強烈にある。あの実況があったからちょっと胡散臭いと 思いながら見ていたプロレスも面白く見ることができたといえる。
 その後、F1のレース中継などもやっていたが、それ以来、フジTVのスポーツアナウンサーは皆、”古舘節”に 聞こえて仕方がなかった。
 本書の題にもある息、活、粋はいずれも「イキ」と読む。ただの語呂合わせみたいだが、 日本語におけるそれぞれの「イキ」の大切さがテーマになっている。
 カラオケボックスの隣に「朗読ボックス」を作ったら、というのは私的には面白いと思った。

<印象に残った言葉>
・TVのテロップは番組に自信がないときほど文字が大きい
・女がおしゃべりなのは右脳と左脳を結ぶ脳梁が男より太いから
・古舘の言葉は右脳で作られるイメージ言語
・言葉には人格という根っこが付いている
・何かに魂を奪われて没入しているときの充実感。ある部分は非常にクールになっている。忘我。一心不乱。集中。
・日本人はリセット上手
・感性で買う = 吟味しないで買う = だまされて買う

-目次-
Round 1 いきいき日本語
Round 2 日本語はスポーツだ
Round 3 日本語のスタイルと技
Round 4 日本語の広さと深さ
Round 5 日本語の未来