読書メモ
・「あきらめない人生 〜寂聴茶話」
(瀬戸内寂聴:著、小学館 \1,100) : 2005.07.09
内容と感想:
本書は1989年から1992年にかけて3年間に渡って月刊誌に連載されたエッセイをまとめたもの。
”茶話”とあるようにお茶でも飲みながら気楽に読む本。苦しいときには読むだけで気持ちが楽になる。
連載開始時には既に、岩手の天台寺の住職と、敦賀女子短大の学長まで勤めているという忙しさ。
そして文筆活動も続けておられる。実にパワフルである。
第29話でその元気・若さの秘訣について答えている。「心にこだわりを持たないようにして、常に好奇心の赴くまま、前進的にしたいことをしている」
また、あとがきではこう書いている。「いつでも何かをたくらむということ、それを必ず実行してみせること」
第六章の海外の旅行記は興味深かった。
印象に残る言葉:
・生きるとは自分の才能の可能性を引き出し、育て、大輪の花を咲かせること。その花が他人を喜ばせることが出来れば最高。
・走っている自転車は転ばない
・お寺の世襲が堕落の源
・歳時記。潤いのある行事。
・芸術で人は救えないが、人間の不幸や悲運に共感し、涙することができる
・出家して私は本当に心が自由になった
-目次-
第一章 女の魅力
第二章 愛とセックス
第三章 花のいのち 人のいのち
第四章 寂聴微笑仏
第五章 華やかな老い
第六章 旅路はるか
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