読書メモ
・「渋谷ではたらく社長の告白」
(藤田晋:著、アメーバブックス \1,600) : 2005.09.24
内容と感想:
著者はネット広告会社サイバーエージェントの社長である(今年32才!)。奥菜恵と結婚して、すぐに離婚したことのほうが有名かも?
(本書は離婚前に書かれたこともあり、巻末には新婚の妻が出勤する夫を見送る写真も)
それは置いておいて、サイバーエージェント社はネットバブルの波を乗り切り、今も成長を続ける若い会社である。
著者が若くして立ち上げた同社にはベンチャー企業らしい、スピリットに溢れているのが読んでいて伝わってくる。
ミュージシャンを目指したこともあった学生時代、就職、退職、起業、上場、バブル崩壊、買収の危機など、ノンフィクションならではの面白さで、
一気に読んでしまった。子供の頃は将棋が得意で、大学時代は雀荘でバイトしていたこともあり、勝負勘というものに優れているようだ。
彼自信はITの技術的なことにはそれほど詳しくないらしい。もともと営業マンで、学生時代からバイトで、インテリジェンス社に入っても営業担当だった。
そこでインターネットと出会い、ネット広告を柱に据え、「21世紀を代表する会社を作る」を胸に走り続けてきた。
著者の人脈である、GMOの熊谷氏、有線ブロードネットワークの宇野社長、ライブドア堀江社長、楽天・三木谷社長らも登場する。
一時はバブル崩壊後、上場時の10分の1まで株価は下げたそうだ。その際、上場で得た現金160億円があるにもかかわらず、
会社の価値を示す株価の時価総額は80億円で、現金目当てで80億出せば、まるまる80億儲かるという買収の危険があった(2001年)。
一番苦しいときだったようだ。
読み物として面白いのは、自分も主人公になったつもりで読める点。著者の熱い思いが伝わって来て、実に刺激になる。
印象的な言葉:
・本「ビジョナリーカンパニー」、「人を動かす」
・いつも経営者の視点で考えてきた
・日本は嫉妬社会
・前進あるのみ
・みんなで一緒に会社を大きくしよう
-目次-
プロローグ
第1章 裏切り、それでも手放せなかった夢
第2章 ゼロからの起業
第3章 ネットバブルの波に乗る
第4章 バブル崩壊、孤独と彷徨
第5章 ランナーズ・ハイ
|