読書メモ
・「使える!「徒然草」」
(齋藤孝:著、PHP新書 \720) : 2005.07.24
内容と感想:
「徒然草」には現代人のコミュニケーションやビジネスにも使えるヒントが満載だと、著者はいう。
徒然草は14世紀初期に吉田兼好によって書かれた随筆であるが、きっとそこには現代にも通じる普遍性があり、
昔から日本人は大して変わっていないのだろう。
著者の他の著作にもよくこの「徒然草」が取り上げられている。記憶にあるのは”上達の技”に関して論じていたと思う。
第一章はまさに、その上達のコツに着目して書かれている。他にも使える格言なども多いそうである。
吉田兼好は僧侶のはずだが、ギャンブルのような世俗的な事についても書いていたりして、実に人間くさい。
印象的な言葉:
・日本人の最大の弱点は無駄にシャイなこと
・自分が得意なことで相手を比べることをしない
・現実的な改革には、根本的に変えるのではなく、まず最小限のコストで最大限の効果を上げることを考える
・「意識改革」など抽象的なものには波及効果がない
・気質はなかなか変えにくい、その気質を生かす方向で考える
・一流の人を探せ、読書は先達を作る最も効率のよい方法
・愛嬌、かわいげ、邪心のなさ、迂闊さ、隙が魅力
・その分野に詳しく、日頃よく考えている人と、知識がなく何も考えていない人とが同じ一票の投票権をもつのはおかしい
-目次-
第一章 上達の秘訣
第二章 生きるのが楽になる知恵
第三章 人生を深く味わう極意
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