読書メモ
・「プログラムはなぜ動くのか」
(矢沢久雄:著、日経ソフトウエア:監修、 \2,400、日経BP社) :
2003.10.26
内容と感想:
ここでいうプログラムとはコンピュータ上で動くソフトウエアのこと。
そのプログラムがメモリーにロードされ、CPUにより解釈・実行される仕組みを解説する。
本書は月刊誌「日経ソフトウエア」の連載をまとめたもの。
内容としてはコンピュータを専攻するような学生が学校で最初に教わる”電子計算機入門”とか、情報処理試験の初級辺りのようなものであるが、そういうのを10年以上も前に学習した私には、改めてこういう本を読み直してみると、案外いい加減な理解しかしていなかったことを思い知らされる。
各レジスタの役割や、補数の求め方、浮動小数点数の指数部のイクセス表現など、人に聞かれても即答できないかも?
就職して以来、メインフレームでの金融システムのプログラミングから始まって、Windows上のアプリケーション、そして今は組み込み系のプログラミングへと私の職場環境は変遷している。何の因果か、対象とするハードウエアはどんどん小さくなってきているのだが、基本的にやることはそんなには変わらないもの。
ハードは何であれ、それが大型機であろうがケータイであろうが、ディスク上にあろうが、FlashROM上にあろうがソフトウエアには関係ない。とにかくちゃんと動けばいいのだから。
コンピュータは今後もいろんなものに、ますます組み込まれていくコトだろう。自動車もコンピュータ制御は当たり前だし、携帯電話もPCにどんどん接近していくし・・・。コンピュータがある限り、我々の仕事はなくならないのだが、技術は日々進歩していくし、知識もどんどん陳腐化していく。常に勉強していなければ時流から置いていかれてしまう。なんとも難儀な商売である。割がいいとはとても言えないのだが・・・。これで食ってるのだからしょうがないと思いながらも、興味の持てる仕事だから続いているのだろう。
本書で面白かったのは小中高の生徒や近所のおばあちゃん、居酒屋のマスターにプログラムに関連する話題を説明する、という設定のコラム。全然知識のない人たちにどうやってOSとアプリケーションの違いを説明するか、とか結構むずいぞー。
更新日: 04/02/14
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