「アッ…」


 乱太郎の口から、利吉のものが引き抜かれた。追いかけようとした舌が口唇から覗き、飲み込みきれていなかったものが口の端から零れ、戒められていた両手を汚した。
「だめじゃないか、零したりして。下さいといったのは乱太郎だろう。きれいに舐めるんだ」
「ん…」
 乱太郎が頷いた瞬間、ピシッと音がして肉の薄い尻に薄赤い跡が残された。濡らした手拭で叩かれたのだ。手拭と言えども利吉の力で叩かれるのだからかなりの痛みがある。利吉は跡の残りやすい鞭を嫌って濡らした布や紐などを良く使った。
「ひっ!」
小さな悲鳴を上げて乱太郎が身体を竦める。
衝撃に、乱太郎の昂りきっているものの先端から白濁したものが零れた。
乱暴に髪を掴んで顔を上げさせ、利吉は嘲る様に笑った。
「返事の仕方も忘れたのかい?覚えの悪い子だね。おまけに叩かれて零してしまうなんてね」
 利吉の言葉が恥ずかしくて乱太郎は涙を零した。
透き通った涙が白い頬を伝って行くのを、利吉の眸がうっとりと見る。
とてもきれいだと、思う。
白い肌が欲情と羞恥で桜色に染まり、華奢な身体を快楽に震わせている乱太郎が、とても愛しい。
けれど、それを隠して顔から表情を消す。
「誰が達って良いと言った!許しも無く達くなんて、恥知らずにはお仕置きが要るな」
 利吉の低い声に、乱太郎の表情に怯えが走る。上げそうになった声を必死に飲み込む。
それを見逃さず、利吉は嗤った。
「そうか。お仕置きが欲しくてわざと粗相をするのか。まあ良い。まずは返事の仕方からだ。
憶えているのか、それとも忘れたのか?」
「憶えて、ます…」
 乱太郎は涙を拭うことも出来ず、震える声で答えた。
「申し訳ございませんでした」
「ふん、ちゃんと憶えているじゃないか」
 利吉の声から怒りが無くなる。が、次の瞬間、
床にぶつけんばかりの勢いで頭がぐっと下へとし下げられた。
「次は?」
 促されて、乱太郎は手を汚しているそれを舐め始めた。
すっかり冷たくなったそれはひたすら生臭く、乱太郎はただ必死で飲み込んだ。
異臭の残る手を切なく想いながら顔を上げる。
「ありがとうございました」
 もう一度小さな声で言うと、利吉の手が柔らかく頬を撫でた。その手は酷く優しく、
乱太郎の心は甘いものでいっぱいになる。
「良い子だ」
 甘えるように利吉を見上げた乱太郎は、その眸の冷たさに許されたのではないことを知った。
「さぁ、次はお仕置きだ。だが、その前にそのだらしないものが涎を垂らさない様にしなくちゃね」
 利吉は乱太郎の肩を蹴った。乱太郎はよろめき、それでも膝を付いて上体を起こした。
戒められた腕を胸の前に上げ、其処が良く見えるようにする。乱太郎のものは昂り、
先走りの蜜でたっぷりと濡れていた。太腿や床も、自らの放ったもので汚れている。
「こんなに濡らして、大した淫乱ぶりだ」
 利吉の視線を感じて消え入りたい程に恥ずかしくなる。けれどそう感じるほどに、
乱太郎のものは昂り、体の芯が熱くなるのだ。
 利吉の指が手早く乱太郎の昂りの根元を紐で縛りあげた。
痛みを感じるほどきつくは無いが、達く事は出来ない。
そうして、張り詰めた先端を指で軽く弾いた。
「っ…」
 ピリッと走った痺れに、息を呑む。達ってしまいそうだったが、
紐で縛られている為にそれが叶わない。張り詰めた昂りは痛いほどだった。
「これで行儀良く出来るだろう」
 利吉は立ち上がり、乱太郎の肩に触れた。決められた合図の通りに、
乱太郎はのろのろと先刻と同じように床に這い、ひざを肩幅まで開いて腰を高く上げる。
利吉は乱太郎に見えるように、桶の水で手拭を絞りなおすと後ろに回った。
「ふふっ、恥ずかしい場所が丸見えだ」
 そう言って、利吉は軽く尻を撫でた。白い其処には先刻付けられた赤い後が一筋、ある。
普段は隠されている蕾はすっかりさらけ出されていて、我慢できないと言うようにヒクついている。
焦らされるばかりで触れてすら貰えない其処は、空気に晒されて快楽を期待しているのだ。
「ひくひくしてるよ。そんなに待ちきれないのかい?」
 笑いを含んだ声に、恥ずかしくって泣きたくなる。利吉の言う通りだからだ。
早く利吉に犯されたかった。利吉の熱くて大きなもので其処を一杯にして欲しかったのだ。
 ひゅっと、空気のなる音がした。次の瞬間にはぴしりという小気味の良い音が聞こえ、
乱太郎が押し殺した悲鳴を洩らした。
「くぅっ!」
 冷たい衝撃に腰が砕けそうになる。板敷きの床についた膝はすでに痛かったが、
乱太郎はそれを堪えて踏ん張った。手首が縛られている為に床に手を着いて支える事も出来ず、
体の安定はますます悪い。利吉はそんな事には構わず、濡れた手拭を振るう。
二度、三度と狙い付けた通りに振るわれるそれは、白い肌にきれいな赤い跡を残していく。
堪えきれずに泣き声を洩らしても、その手は止まらない。
最後に振るったそれが小さな蕾を掠めたとき、甲高い悲鳴を上げて乱太郎の身体は小さく跳ねた。
「ひぃっ」
前のめりに倒れそうになる身体を必死で支えようとするが、
膝の痛みが耐え難くて上手く行かなかった。
「申し訳、ありませ…ん」
 倒れこんだ身体を起こそうとしながら、乱太郎が呟くように言う。
利吉の手が顎を掴んで、顔を上げさせた。
涙と唾液で汚れた顔が愛おしい。利吉は表情を緩めて言った。
「倒れずに頑張ったね。ご褒美を上げよう。何が良いか、言ってごらん」
 労いの言葉に、乱太郎は眸を潤ませた。









                                                                 TEXT:利太郎様 
【利】
□ 件名:脳内旅行倶楽部 血迷い鬼畜ツアーのお知らせ
絵を見ながら文章書いたのですけれど…。
引かれちゃったらどうしよう、と、実はかなりドキドキです。
【犬】
利太様vツアーのお誘い、ありがとうございました(笑)
犬でも参加OKとのことでうれしいかぎりです。
私のへなちょこ絵を軽く凌駕する過激文でどきどきです!
書きたくなっちゃう衝動って、ほんとどうしようもありません。
自分でセーブできるだけの冷静さがあったら
こんなサイト作ってないんですよ(号泣)

…だから多分また痛い系はUPされるだろうと。